くすの木歳時記

ようやく桜開花

長い冬だったような・・・ 桜の開花が遅くて、子供たちの入学式に間に合うかしらと心配してましたが。
 新年度を迎え、皆さまご多忙のことと存じます。前回は「耳鳴り」のお話しでしたね。 今回は、小さなお子さまをお持ちのお母さま方への情報提供。
 ヒトメタニューモウイルスって聞いたことありますか? 小さな子供の高熱と咳の風邪ではRSウイルスはすでにかなり認知度が高いのですが、この「ヒトメタニューモウイルス」は 2010年に発見され、つい最近になって、ようやく外来での迅速検査キットができたばかり。 まだまだ知名度は低いのですが、毎年流行する感染症ですので、ちょっとご紹介を。
 主な症状は
・咳がいつもより長く続く(1週間くらい)
・38~40℃くらいの高熱が続く(4~5日)
・鼻水が止まらない
などですが、一見してインフルエンザやRSウイルス、マイコプラズマに酷似。
 ではどこがちがうの?
正直言って外観ではわからない!  
 
あえて言うなら、RSのピークは真冬。                     
  ヒトメタのピークは                                                                                                                                 寒さがやわらいだ3月~6月くらい
    ってことでしょうか。
   
ヒトメタニューモウイルスはRSウイルスみたいに、急性呼吸器感染症を引き起こすウイルスの一つです。生後6か月ころから感染し、2歳までに約50%、10歳までにほぼ100%の子供が一度は感染、その後も生涯で何度も感染を繰り返すとされてますが、繰り返すたびに免疫力がつくので、年長者、大人では本人も気付かず終わってしまうことも多々。年間を通して発症しますが、流行期は3月~6月。潜伏期間は4日~6日。飛沫感染と接触感染で、感染力は非常に強く、しばしば家族内感染で一家全滅も。
 学校保健法での「出席停止」の対象にはなってませんが、感染後ウイルスの排出期間は2週間ほどと言われてます。なので、保育園や幼稚園での集団感染が多い。常識的に考えて発熱時はお休み。解熱後できれば2日は登園は避けていただきたい。また解熱後も咳がひどい場合は、子供はお友達と一緒だとはしゃぎます。はしゃいで咳が悪化するケースも。ひどい咳がおさまるまでは登園は控えたほうが・・・
 と言っても各々のご家庭の事情もあるでしょうから、発症後2週間くらいは登園時マスク着用を。
RSウイルスと同じで、特効薬はありません!ウイルスだから抗生剤も無効。ただ二次感染で細菌感染を併発し、副鼻腔炎(蓄膿症)、細菌性気管支炎、中耳炎を合併する場合も多いので、的確な治療は必要です。
 また、乳児で母乳の場合、鼻が詰まるとおっぱいが飲めない!息継ぎが必要になるんですよ。これって赤ちゃんにとっては死活問題ですよね。自宅で十分鼻を吸ってあげれない場合は、病院で吸ってもらうのもあり!鼻詰まりの赤ちゃんたちは、おなかはすくし、のどは乾くし・・・眠前におっぱいが充分飲めないから夜間に空腹と口喝で目が覚めるし。どうしてもの場合は、哺乳瓶からならいくぶん飲みやすいので、いったん搾乳して哺乳瓶から飲ませてあげるのも緊急回避です。
 現在、これに対する外来での迅速検査キットがあり、5~15分くらいで判定できます!
拙院のユニフォームが変わりました!
 「そういえば長いことユニフォーム変えてないよね」「そーですねぇ~」「そろそろ変えよっか」「あ、いいですねぇ~」
みたいな軽いノリだったんですが、
 結構好評です!