くすの木歳時記

短い夏、そして穏やかであってほしい秋・・・

 冷夏?と言うべきでしょうか。本当に短い夏だったような気がします。
 
お盆明けからマイコプラズマが
     ちらほら。
            9月末からかなり増加。
昔はマイコプラズマは
「4年に1度の流行で
 オリンピックの年に大流行」と
 されていたのですが・・・

 

 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)も。子供はまだしも、成人男性、どうかご注意下さい。
 感染症の季節になってまいりました。現在学校保健法では出席停止の基準は下記。

インフルエンザ:発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日
            (幼児にあっては3日)を経過するまで
百日咳:特有の席が消失するまで、または5日間の適正な抗菌性物質製剤による
       治療が終了するまで
麻疹(はしか):解熱した後3日を経過するまで
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ):耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が
           発現したのち5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで
風疹(三日はしか):発疹が消失するまで
水痘(水ぼうそう):すべての発疹が痂疲化(かれる)まで
咽頭結膜熱(プール熱、アデノウイルス):主要症状が消退した後
                        2日を経過するまで

 と、以上が主な規定ですが、マイコプラズマも感染力がきわめて強く、学校、幼稚園、託児所、保育園、職場での蔓延、そして家族内感染も多々見受けられます。
 また、下火にはなりましたが、乳幼児ではRSウイルスも。
現在、インフルエンザだけではなく、RSウイルス、マイコプラズマ、溶連菌、アデノウイルス等も、外来にての簡易な迅速検査がありますのでご留意くださいませ。

 ウイルス性の疾患の場合、上記のうちでインフルエンザと水ぼうそう以外は著効する薬はありませんが、マイコプラズマは有効な薬がありますし、RSウイルスをも初期であれば抗生剤が有効との報告もあります。
 また、ごくまれではありますが、おたふくかぜの後に難聴を起こす場合も。
いずれも、いわゆる「風邪」のようなものですから、子供の場合、経過途中で「中耳炎」を合併するケースはかなり多いです。
 これから、あっという間に冬に向かう時期。皆さまとにかくご自愛ください。

 拙院玄関入って左側の壁に、最新の佐賀県での感染症発症状況を
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